退職代行3社を比較|弁護士・労働組合・民間の違いと、使わない方がいい人

仕事がしんどい

※本記事にはプロモーション(PR)を含みます。

「辞めたい」と言おうとすると、上司の顔が浮かぶ。

引き止められる場面まで想像して、結局その日も言えない。現場が忙しい、人手が足りない、自分が抜けたら周りに迷惑がかかる。そう考えているうちに、何週間も過ぎてしまう。

退職代行は、そんなときに会社への連絡を代わりに行うサービスです。ただし、どこへ頼んでも同じことができるわけではありません。運営するのが弁護士なのか、労働組合なのか、民間事業者なのかで、対応できる範囲が変わります。

この記事では、提携中の3サービスを次の順で比べます。

  • 弁護士法人ガイア
  • 男の退職代行
  • わたしNEXT

先にひとつだけ。退職代行は、全員が使うべきサービスではありません。自分で落ち着いて話せる職場なら、その方が費用もかからず、引き継ぎもしやすい。使わない方がいい人についても、後半で分けて書きます。

※料金・サービス内容は2026年7月27日に各公式サイトで確認したものです。申込前に、最新料金、追加費用、対応範囲、返金条件を公式ページで確認してください。

退職代行とは

退職代行へ依頼すると、本人に代わって勤務先へ退職の意思を伝えます。一般的には、事前相談、申込みと支払い、勤務先への連絡、退職書類や貸与品のやり取り、という順で進みます。

大事なのは、「退職の意思を伝えること」と「会社と交渉すること」は別だという点です。

退職日、有給休暇、未払い賃金、退職金などについて会社と話し合う必要がある場合、依頼先の立場によっては対応できません。料金だけで選ぶ前に、運営主体を見た方がいい理由がここにあります。

弁護士型

弁護士または弁護士法人が依頼を受ける型です。退職の連絡に加え、依頼内容に応じて、退職条件の交渉や未払い賃金・残業代などの請求、法的なトラブルへの対応を相談できます。

会社と争いになりそうな人、すでに賃金やハラスメントなどの問題が起きている人は、最初から弁護士へ相談する方が話が早い場合があります。その分、料金は労働組合型や民間型より高くなる傾向があります。

労働組合型

労働組合が退職代行を行う型です。労働組合には団体交渉権があるため、組合員の労働条件に関する事項について会社と交渉できる場合があります。

ただし、弁護士と同じ範囲の法律事務を扱えるという意味ではありません。損害賠償請求への対応や訴訟など、法的な紛争へ進んだ場合は弁護士への相談が必要です。どの交渉まで料金に含まれるかは、申込み前に確認してください。

民間型

株式会社などの民間事業者が、本人の意思を会社へ伝える型です。基本的な役割は「退職したいという意思の伝達」です。

民間事業者が報酬を得て法律事務を扱うことは、弁護士法第72条との関係で問題になる可能性があります。そのため、退職日や有給休暇、未払い賃金などについて会社との交渉が必要になったとき、対応できる範囲は限られます。

会社へ意思を伝えてもらえれば手続きが進みそうな人には候補になります。一方、会社が反発しそうな人や金銭請求がある人は、料金の安さだけで決めない方が安全です。

3サービスの比較

サービス 公式料金 向いている人
弁護士法人ガイア 弁護士型 25,300円/55,000円/77,000円の3プラン 会社との交渉や金銭請求、複雑な事情まで相談したい人
男の退職代行 労働組合型 アルバイト・パート19,800円、正社員等22,800円(各基本料金+組合費1,000円) 男性向けの窓口を選びたい人、費用を抑えつつ労働組合へ頼みたい人
わたしNEXT 労働組合型 アルバイト・パート19,800円、正社員等22,800円(各基本料金+組合費1,000円) 女性向けの窓口を選びたい人、費用を抑えつつ労働組合へ頼みたい人

※同じ「退職代行」でも、雇用形態や相談内容によって選べるプランが変わります。

弁護士法人ガイア|交渉や請求まで相談したい人

弁護士法人ガイアは、弁護士法人が運営する退職代行です。公式サイトでは、有給消化、離職票や源泉徴収票の取り寄せ、残業代、退職金の請求などを案内しています。

料金は3プランです。

  • 25,300円プラン:退職の意思を伝えるのみ。公務員、業務委託、役員は選択不可
  • 55,000円プラン:退職後の書類が届かないなどのトラブルにも対応。業務委託、役員、借金の交渉などは選択不可
  • 77,000円プラン:公務員、業務委託、個人事業主、役員、借金の交渉など、幅広い事情を相談できるプラン

未払い給与や残業代を請求する場合は、獲得できたときに20〜30%の成功報酬が発生すると公式サイトに記載されています。自分の相談がどのプランに当たるか、追加費用があるかは、契約前の見積もりで確認してください。

向いているのは、会社と話し合う項目が多い人です。未払い賃金がある、退職金でもめそう、勤務先から損害賠償の話をされている、といったケースでは弁護士型を先に検討する意味があります。

(自由テキスト)

男の退職代行|男性向けの労働組合型

男の退職代行は、男性向けに案内されている退職代行です。運営会社の利用規約では、合同労働組合「退職代行toNEXTユニオン」が退職代行を行うとされています。

公式料金は次のとおりです。

  • アルバイト・パート(社会保険未加入):18,800円+組合費1,000円、合計19,800円
  • 正社員・契約社員・派遣社員など:21,800円+組合費1,000円、合計22,800円

公式サイトでは相談回数無制限、追加料金なしと案内されていますが、組合費1,000円は別途必要です。返金保証には条件があるため、対象条件も契約前に読んでおきたいところです。

男性向けの相談窓口を選びたい人、弁護士型より費用を抑えながら労働組合型を選びたい人に向きます。一方、すでに法的な争いがある場合や、代理人として金銭請求まで任せたい場合は、弁護士へ相談した方が合う可能性があります。

専門だから確実に退職できる「男の退職代行」

わたしNEXT|女性向けの労働組合型

わたしNEXTは、女性向けに案内されている退職代行です。公式サイトでは、性別を問わず利用できる一方、ナイトワークの退職代行は受け付けていないと記載されています。

公式料金は次のとおりです。

  • アルバイト・パート(社会保険未加入):18,800円+組合費1,000円、合計19,800円
  • 正社員・契約社員・派遣社員など:21,800円+組合費1,000円、合計22,800円

こちらも相談回数無制限、追加料金なしと案内されていますが、組合費1,000円は別途必要です。月額3,300円(税別)で年2回まで利用できる「ヤメホー」というプランもあります。ただし、契約期間や自動更新、解約可能期間が設定されているため、単発で退職したい人は総支払額を見てから選ぶ必要があります。

女性向けの窓口に相談したい人や、費用を抑えて労働組合型を利用したい人には候補になります。法的な紛争まで一括して任せたい場合は、弁護士型との違いを確認してください。

(自由テキスト)

迷ったら、料金より先に「何を頼みたいか」を決める

3サービスを並べると、弁護士法人ガイアは高め、男の退職代行とわたしNEXTは低めに見えます。

ただ、必要なのが会社への連絡だけなのか、退職日や有給休暇の話し合いも必要なのか、未払い賃金の請求まであるのかで選択は変わります。

  • 退職の連絡と労働条件に関する交渉を頼みたい:労働組合型を検討
  • 未払い賃金の請求や法的トラブルまで相談したい:弁護士型を検討
  • 会社へ意思を伝えてもらえば進みそう:民間型も候補。ただし交渉範囲を確認

「一番安いところ」ではなく、「途中でもめたときに、どこまで対応してもらう必要があるか」で見ると選びやすくなります。

退職代行を使わない方がいい人

上司や人事と落ち着いて話せる人

退職の意思を伝えたら、現実的な日程で手続きへ進める職場なら、まず自分で話す方法があります。費用がかからず、引き継ぎや退職後の連絡先も整理しやすいからです。

退職を切り出す順番や言い方で止まっている場合は、先に「辞めたいのに辞められない」ときの整理方法を読んでみてください。代行を使わずに進められる余地が残っているかもしれません。

引き継ぎを自分で調整したい人

取引先、現場、担当案件との関係を自分の言葉で整理してから辞めたい人は、早い段階で退職代行を入れると動きにくくなることがあります。

体調と職場環境に余裕があるなら、引き継ぐ項目だけメモにしてから退職を伝える方法もあります。ただし、引き継ぎが終わるまで際限なく退職を延ばす必要がある、という意味ではありません。

公務員

公務員の退職は、民間企業の労働者と法律上の建て付けや手続きが異なります。民間企業向けの退職代行では対象外だったり、利用できるプランが限られたりします。

実際に、弁護士法人ガイアの公式料金表では、公務員は25,300円プランを選べず、対応可能なプランが分かれています。男の退職代行の公式サイトには公務員も対象として掲載されていますが、所属や身分、任命権者側の手続きによって事情は変わります。

国家公務員を辞めた立場から見ても、ここは民間と同じ感覚で進めない方がいい部分です。公務員が外部へ相談するなら、「公務員対応」と書いてあるだけで決めず、自分の身分と所属で受任可能か、どこまで対応するのかを申込み前に確認してください。複雑な事情がある場合は、公務員の退職案件を扱う弁護士への相談が候補です。

会社との間に法的な争いがあり、民間型だけで済ませようとしている人

未払い賃金、ハラスメント、損害賠償、懲戒処分などの問題がすでにある人は、「会社へ退職意思を伝えるだけ」のサービスでは足りないことがあります。

この場合、退職代行を使わない方がいいというより、依頼先を間違えない方がいい、という話です。証拠になりそうなメール、チャット、勤怠記録、給与明細などを消さずに保管し、弁護士や労働基準監督署など、相談内容に合う窓口を検討してください。

退職代行を使う場合の流れ

1.雇用形態と困っていることを書き出す

正社員、契約社員、派遣社員、アルバイト、公務員など、自分の雇用・身分を確認します。そのうえで、退職を伝えるだけでいいのか、有給休暇、未払い賃金、貸与品、社宅、引き継ぎなどの相談があるのかを書き出します。

ここが曖昧なままだと、料金だけ安いサービスを選び、あとから対応範囲が足りないと気づくことがあります。

2.無料相談で対応範囲と総額を確認する

相談時には、次の点を聞いておくと整理しやすくなります。

  • 自分の雇用形態・身分は対象か
  • 会社と交渉が必要になった場合、どこまで対応できるか
  • 基本料金以外に、組合費や成功報酬などがかかるか
  • 退職できなかった場合の返金条件
  • 会社から本人へ連絡が来た場合の対応
  • 弁護士への切り替えが必要になった場合の扱い

「追加料金なし」と書かれていても、別途組合費が必要なサービスがあります。広告の大きな金額だけでなく、支払総額を確認してください。

3.契約内容を読んでから支払う

急いでいると、相談直後に決済したくなります。けれど、キャンセルや返金、サブスクリプションの自動更新などは、支払う前に読んだ方がいい項目です。

とくに後払いは、「無料」という意味ではありません。支払日と手数料の有無を確認します。

4.会社へ連絡する前に準備する

会社へ置いてある私物、制服や鍵、社員証、健康保険証などの貸与品を確認します。会社のデータや顧客情報を持ち出してはいけませんが、自分の雇用契約書、給与明細、勤怠記録など、手続きや相談に必要な資料は手元で確認できる状態にしておきます。

社宅や寮に住んでいる人は、退去期限も先に確認が必要です。

5.代行業者から会社へ連絡する

打ち合わせた日時に、依頼先が会社へ連絡します。その後は、退職届、貸与品、離職票、源泉徴収票などのやり取りが続きます。

依頼したら何もしなくていい、とは限りません。本人の署名や返送が必要な書類もあります。連絡手段を切らず、依頼先からの案内を確認してください。

利用前に知っておきたい注意点

「即日対応」と「即日退職」は同じではない

依頼した当日に会社へ連絡できることと、その日付で雇用契約が終了することは別です。雇用契約の期間、会社との合意、有給休暇の扱いなどで変わります。

広告に「即日」とあっても、何が即日なのかを確認してください。

本人への連絡を止める強制力があるとは限らない

依頼先が会社へ「本人には連絡しないでほしい」と伝えても、会社から連絡が来る可能性は残ります。連絡が来たときに自分で対応するのか、依頼先へ転送するのか、先に決めておくと慌てにくくなります。

会社の貸与品やデータは返す

退職代行を利用しても、会社の物を返す必要はなくなりません。制服、鍵、端末、社員証などは、追跡できる方法で返送し、控えを保管します。

心身の不調が強いときは、退職手続きだけで終わらせない

眠れない、食べられない、出勤前に動けないなど、心身の不調が出ている場合は、退職の段取りと並行して医療機関や公的な相談窓口も検討してください。

退職代行は会社との連絡を減らす手段にはなりますが、治療や生活費の問題まで解決するサービスではありません。

まとめ|退職代行は「逃げ道」ではなく、連絡手段のひとつ

自分で話せるなら、自分で話した方が早いこともあります。

それでも、上司へ連絡しようとするだけで体が止まる。引き止めや威圧が怖くて、退職の話を始められない。そんな状態なら、第三者を挟む方法を知っておく意味はあります。

選ぶときは、広告の強い言葉よりも、次の3点を見てください。

  1. 誰が退職代行を行うのか
  2. 会社とどこまで交渉できるのか
  3. 組合費や成功報酬を含めて、総額はいくらか

弁護士法人ガイアは、交渉や請求まで相談したい人向け。男の退職代行とわたしNEXTは、費用を抑えて労働組合型を選びたい人向けです。

今すぐ申し込む必要はありません。まず無料相談で、自分の雇用形態が対象か、何をどこまで頼めるかを聞く。回答を比べてから決めても遅くありません。

参照:弁護士法(e-Gov法令検索)

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