タクシーの二種免許は難しい?会社負担で取った私の場合

仕事がしんどい

タクシー運転手になるには、普通免許とは別に二種免許が必要だと聞いて、取得の難しさに不安を感じていませんか。「二種免許は難しい」という話はよく聞くものの、実際にどれくらい大変なのか、未経験からでも本当に取れるのかは、当事者の話を聞かないと分かりにくいものです。求人サイトを見ても、試験制度の説明はあっても、実際に会社に入ってからどんな流れで免許を取ったのかまでは書かれていないことがほとんどです。費用はどのくらいかかるのか、会社は何を負担してくれるのか、教習中の生活はどうなるのか。こうした具体的な部分が見えないままだと、興味はあっても一歩を踏み出しにくいものだと思います。この記事では、私自身が会社に入ってから二種免許を取得した体験をもとに、教習の実際の流れと、感じた難易度についてお伝えします。

教習所選びと通いのスケジュール

教習所は会社指定で、自分では選べなかった

私が通った教習所は、会社が指定するところでした。自分で好きな教習所を探して選ぶという形ではなく、入社の手続きを進める中で、会社と提携している教習所に案内される流れです。教習所選びで迷う必要がなかったのは、率直にありがたかった点です。どの教習所がいいのか、自分であれこれ比較検討する手間がなく、案内された通りに手続きを進めるだけで済みました。教習所によって授業の進め方や雰囲気には違いがあるかもしれませんが、会社が普段からやり取りしている教習所であれば、タクシー運転手を目指す人の受け入れにも慣れているだろうという安心感もありました。実際、教習所のスタッフの方も、私たちがタクシー会社からの紹介で来ていることを理解した上で対応してくれている様子で、特別な戸惑いを感じることはありませんでした。

期間は約2週間、毎日午前と午後にわたって

教習にかかった期間は、私の場合は約2週間でした。合宿ではなく通いの形で、自宅から教習所に通う形式です。1回の教習は、座学と実車での練習をセットで実施するスケジュールが組まれていました。午前に座学、午後に実車、といった具合に、1日のうちに両方をこなす日が多かったと記憶しています。合宿であれば宿泊しながら集中的に進めるため、もう少し短い日数で終えられるケースもあるようですが、通いの場合は教習所の予約状況にも左右されるため、人によって多少前後する部分はあると思います。私の場合は約2週間というスケジュールでしたが、これは通いとしては特に長すぎるわけでも短すぎるわけでもない、標準的な範囲だったのではないかと感じています。仕事を休んで通うというよりは、日々決まった時間に教習所へ足を運ぶ感覚に近かったです。生活リズムが大きく崩れることもなく、淡々とこなしていけば自然と終わる、というのが実際の感覚でした。

費用は会社負担、返還義務はなかった

入社時に会社負担の説明があった

二種免許の取得費用については、入社の際に会社から負担する旨の説明がありました。私の場合は、この費用について返還を求められることはありませんでした。免許取得のためにまとまった費用を自分で用意しなければならないのではないかと不安に思っていたので、この説明を聞いたときはかなり気持ちが楽になったのを覚えています。入社を決める段階で、費用面の不安が解消されていたことは、この仕事に踏み出す後押しになったと思います。

一般的な費用相場と会社負担の仕組み

二種免許取得の費用は、通学の場合で20万円台前半から半ば程度、合宿の場合はやや安めの水準になることが一般的なようです。決して小さな金額ではないため、これを自分で全額用意しなければならないとなると、二種免許取得自体が転職のハードルになってしまう方も少なくないと思います。タクシー業界では、この取得費用を会社が全額負担する制度を設けている会社が非常に多いとされています。人手不足が続く業界だからこそ、未経験者が挑戦しやすいよう、費用面のハードルを下げる仕組みが広く定着しているのだと思います。ただし、会社によっては、一定期間勤務することを条件に返還を免除する、という形を取っているところも少なくないようです。いわば会社が費用を立て替え、一定期間働くことで実質的に返還が免除される、という仕組みです。私の場合は返還義務なしという説明でしたが、この点は会社によって条件が異なる可能性があるため、入社を検討する際には、費用負担の有無だけでなく、返還条件の細かい部分まで事前によく確認しておくことをおすすめします。同じ「会社負担」という言葉でも、無条件なのか、一定の勤務継続が前提になっているのかで、意味合いはかなり変わってきます。求人票の表記だけで判断せず、面接や説明の場で具体的に尋ねておくと、入社後の認識のずれを防げると思います。

学科・実技で感じた難易度

私自身は特に苦労しなかった

正直なところ、私自身は学科・実技ともに特に大きな苦労をした記憶はありません。もちろん普通免許の教習とは異なる緊張感はありましたが、教習所のカリキュラムに沿って一つずつ進めていけば、特別身構えるほどのものではなかったという印象です。学科は旅客を乗せて走ることを前提にした問題が加わりますが、内容自体は普段の運転で意識するようなことの延長線上にあるものが多く、じっくり読み込めば理解できる範囲でした。実技についても、教官の指示に沿って一つずつ確認しながら進めていけば、着実にできることが増えていく感覚があり、置いていかれるような不安を感じることはありませんでした。人によって得意不得意はあると思いますし、私がたまたま大きくつまずかなかっただけかもしれませんが、「二種免許は難しい」という評判だけを聞いて過度に不安になる必要はないのではないか、というのが私の率直な感想です。

他の受講者が苦労していたところ

一方で、同じ教習を受けていた他の受講者の中には、狭路の走行や縦列駐車といった課題で苦労している人を見かけました。慎重に何度も切り返しながら車両感覚をつかもうとしている様子が印象に残っています。教官から繰り返し指摘を受けながら、少しずつ車両の感覚をつかんでいく様子を見ていて、この仕事に必要な運転技術は一朝一夕には身につかないのだと実感しました。こうした課題は、車両感覚やハンドル操作の細やかさが求められる部分で、人によって得意不得意が分かれやすいところなのだろうと感じました。

一種と二種、技術的に何が違うのか

二種免許が一種免許より難しいと言われる背景には、いくつかの技術的な違いがあります。まず、実技試験の合格基準そのものが一種より厳しく設定されています。同じ減点方式であっても、二種のほうが許容される減点の幅が狭く、より正確な運転操作が求められる仕組みです。また、二種免許の技能試験には、二種に特有の課題として「鋭角コース」と呼ばれるものがあります。これは鋭角に曲がったコースを、決められた回数以内の切り返しで通過するというもので、車両感覚とハンドル操作の正確さが強く求められる、二種免許ならではの難所とされています。狭路の走行や縦列駐車のような課題自体は一種の教習でも扱われる一般的なものであり、私が見かけた他の受講者の苦労も、こうした基礎的な車両感覚を養う過程での話だったのだと思います。一方で、二種免許ならではの技術的な壁として語られることが多いのは、この鋭角コースのような、より高い精度を求められる課題のほうです。加えて、二種免許の適性検査には、奥行き感覚を測る検査が一種にはない項目として加わります。旅客を乗せて走るという二種免許の性質上、より高い技術と判断力が求められている、ということなのだと思います。

二種免許の受験資格

原則は21歳以上・一種免許保有3年以上

二種免許を受験するには、原則として21歳以上であり、かつ普通免許などの一種免許を通算3年以上保有していることが条件とされています。長らくこの条件が唯一の基準だったため、若い方がこの仕事に就こうとすると、年齢や免許保有期間の面で一定の待機期間が必要でした。学生時代に免許を取ったばかりの方や、社会人になってすぐにこの仕事を考え始めた方にとっては、この年数の壁が意外と大きなハードルになっていたのではないかと思います。

2022年からの特例制度

ただし、2022年5月の制度改正により、決められた特例教習を修了すれば、19歳以上かつ一種免許の保有期間が通算1年以上であっても受験できる特例が設けられました。この特例で取得した場合は、本来の資格年齢である21歳に達するまでの間、若年運転者期間という位置づけになり、違反をした際には講習を受ける義務が生じるなど、通常とは異なる扱いになる点には留意が必要です。若い世代でもこの仕事に挑戦しやすくなった制度変更だと言えます(2026年8月時点の情報です)。私自身がこの特例を利用したわけではありませんが、こうした間口の広がりは、これからこの仕事を目指す方にとって選択肢が増えることを意味していると思います。

研修期間中は時給が発生した

教習期間は研修という扱いだった

教習を受けている期間は、正式な乗務員としてではなく研修という扱いになっており、時給という形で給与が発生していました。いきなり無給で教習を受けさせられるのではないかという不安がある方もいるかもしれませんが、少なくとも私の場合はそうではありませんでした。教習所に通う日々ではありましたが、生活のための収入が完全に途絶えるわけではないという状態で教習に取り組めたことは、精神的な余裕にもつながっていたと思います。

研修と賃金の関係

研修であっても、会社の指示のもとで参加が求められる時間であれば、労働時間として賃金の支払い対象になるという整理が一般的なようです。参加が完全に任意で、不参加でも不利益を被らないような性質のものであれば話は別ですが、二種免許取得のための教習は、会社の業務として乗務するために必須の過程であるため、労働時間として扱われるのが自然な整理なのだと思います。この点も、未経験からこの仕事に挑戦しようとしている方にとっては、一つの安心材料になるのではないかと思います。教習を終えて実際に乗務を始めるまでの間、収入が完全にゼロになる期間がないというのは、生活設計を考えるうえでも心強いポイントだと感じています。

振り返って思うこと

実際に免許を取り終えてみて感じるのは、「難しい」という評判だけが独り歩きしていて、周囲がどんな形でサポートしてくれるのかという情報が意外と伝わっていないということです。一つひとつの段取りがきちんと整っていることを知っているかどうかで、これから挑もうとする人の心理的なハードルはかなり変わってくるはずです。もちろん、車両感覚をつかむのに苦労する場面はありますし、鋭角コースのように二種免許ならではの技術的な難所も存在します。ですが、それらは一人で抱え込むものではなく、周囲のサポートを受けながら一つずつクリアしていけるものだというのが、実際に経験した私の実感です。未経験からこの仕事を考えている方にとって、この最初の関門は、想像しているよりもハードルの低いものかもしれません。始めてみるまでは私自身も不安がなかったわけではありませんが、振り返ってみれば、着実に前へ進んでいける道のりだったと感じています。

まとめ

二種免許の取得は、一種免許と比べて技術的な難易度が上がる部分は確かにありますが、会社が指定する教習所に会社負担で通い、研修期間中も時給が発生するという体制のもとで、未経験からでも取り組みやすい環境が整っていることを、私自身の経験から実感しています。狭路や縦列駐車といった課題で苦労する人がいる一方、鋭角コースのような二種特有の課題も含めて、一つずつ丁寧に取り組めば決して越えられない壁ではありません。タクシー運転手という仕事そのものについては、タクシー運転手はきつい?現役ドライバーが語る本当の理由と乗り越え方で詳しく解説していますので、あわせてご覧ください。また、隔日勤務の実際の過ごし方についてはタクシー隔日勤務の休憩時間、何してる?3時間の過ごし方もぜひ参考にしてください。

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