タクシー会社の選び方|入る前に確認しておきたいこと

仕事がしんどい

タクシー会社への転職を考えたとき、どの会社を選べばいいのか、何を基準に比較すればいいのか迷っていませんか。求人サイトを見比べても、給与や待遇の見出しばかりが並んでいて、実際に入社してから「確認しておけばよかった」と思うポイントまでは分かりにくいものです。会社によって制度や体制がどう違うのか、外からはなかなか見えてこないのが実情だと思います。逆に、入社前は不安だったのに、実際に働き始めてみると意外と気にならなかった、という部分もあります。この記事では、私自身が入社してから振り返って感じた、事前に確認しておくべきだったことと、逆に心配しすぎる必要がなかったことについてお伝えします。

勤務形態は入社時に決定、開始後に変更できた

入社時に決まるが、開始後に変更できた

隔日勤務・昼日勤・夜日勤といった勤務形態は、入社の時点で決めることになります。私の場合も、入社時にどの勤務形態で働くかを決めましたが、実際に働き始めてからも、状況に応じて変更することができました。最初に選んだ形態のままずっと固定というわけではなく、生活スタイルの変化などに合わせて見直せる余地があったのは、思っていた以上にありがたい点でした。入社したばかりの頃は、どの形態が自分の生活に合っているのか、実際に働いてみないと分からない部分も多いものです。最初の選択がそのまま一生続くわけではない、という前提があるだけでも、入社時の決断に対する気持ちの重さはだいぶ違ってくると思います。

頻繁な変更はできない、というルールがある

ただし、勤務形態はいつでも自由に切り替えられるというものではありません。タクシー運転手の労働時間は「改善基準告示」という国の基準によって細かく定められており、日勤系の勤務と隔日勤務を頻繁に行き来するような変更は、体への負担を考慮して認められていません。変更する場合は、一定の期間ごとにまとめて切り替えるような形で、計画的に行う必要があります。この基準では、1か月あたりの拘束時間の上限や、勤務と勤務の間に確保すべき休息の時間なども細かく定められており、隔日勤務であれば2つの暦日にまたがる拘束時間の上限や、まとまった休息期間の確保が求められます。こうした枠組みがある背景には、長時間労働による心身への負担や、集中力低下による運転リスクを防ぐという狙いがあります。私自身の経験としては「開始後に変更できた」というのが実感ですが、それはあくまで会社の制度に沿った、きちんとした手続きを踏んだ上での変更だったのだと、振り返って理解しています。会社によって勤務形態変更の運用は異なると思われるため、入社前に、どのくらいの頻度・条件で変更が可能なのかを確認しておくと安心だと思います。「変更できます」という言葉だけを鵜呑みにせず、実際にどのような単位・手続きで切り替えが行われているのかまで踏み込んで聞いておくと、入社後のミスマッチを防ぎやすくなるはずです。

無線・アプリ配車の体制を事前に確認しておけばよかった

会社によって配車の仕組みが違う

私が入社前にもっと確認しておけばよかったと感じているのが、無線配車やアプリ配車の体制です。同じタクシー会社といっても、無線配車にどれだけ力を入れているか、配車アプリをどこまで導入しているかは会社によって差があります。流し営業だけに頼るのか、配車の仕組みをうまく活用できるのかで、日々の営業のしやすさはかなり変わってきます。私は入社してから実際に使ってみて、この会社の配車体制がどういうものかを知ることになりましたが、できれば入社前の段階で、他社との違いも含めて具体的に聞いておくべきだったと感じています。配車の仕組みは、日々の売上の立て方に直結する部分であり、いわば毎日の仕事のしやすさを大きく左右する要素です。求人票の給与欄だけを見て決めてしまうと、こうした実務的な部分の違いを見落としてしまいがちだと、自分の経験を振り返って感じています。

アプリ配車は業界全体で重要度が増している

配車アプリは、タクシー業界全体で急速に普及が進んでいる分野です。主要なアプリはここ数年で対応エリアを大きく広げており、全国規模で利用できる体制が整いつつあります。法人向けの配車サービスの利用企業も拡大しており、ビジネス利用の面でも存在感を増しています。都市部だけでなく、流し営業がしにくい地方部では、無線やアプリを通じた配車が売上の柱になっている会社も少なくないようです。特定のアプリを使っているかどうかということ以上に、配車の仕組みをどれだけ整備し、活用できているかという会社としての姿勢を確認しておくことが大切だと思います。今後も配車の仕組みはさらに進化していく分野だと考えられるため、入社時点の体制だけでなく、新しい取り組みにどれだけ前向きな会社なのかという視点も、あわせて持っておくとよいのではないかと思います。面接の場で「配車アプリはどのくらい活用されていますか」「無線配車と流し営業の割合はどのくらいですか」といった形で具体的に尋ねてみると、その会社が営業面でどんな体制を大事にしているのかが見えてきやすいと思います。求人票の文言だけでは伝わってこない部分だからこそ、直接聞いてみる価値があるポイントです。

保障給と事故費用、確認しておきたいポイント

保障給は「金額」より「期間・条件」を確認する

未経験からこの仕事を始める場合、多くの会社で給与保障の制度が用意されています。売上が安定するまでの一定期間、決められた条件のもとで給与を保障してくれるという仕組みです。ここで大切なのは、保障してもらえる金額そのものよりも、期間と条件(月の乗務回数など)がどう設定されているかを確認することだと思います。金額や期間は会社ごとに大きく異なるため、この記事で具体的な数字を示すことはできませんが、面接や説明の場で、期間はどのくらいか、どんな条件を満たせば保障が続くのかを、入社前の段階できちんと確認しておくことをおすすめします。求人情報の金額だけを見比べて会社を決めてしまうと、実際の条件面での違いに後から気づくことにもなりかねません。金額の大小だけでなく、その金額がどんな条件のもとで支払われるのかまでセットで確認する、という視点を持っておくと安心です。

事故時の費用負担は会社ごとに扱いが違う

もう一つ確認しておきたいのが、万が一事故を起こしてしまった場合の費用負担の扱いです。全額自己負担になるのか、一定の上限が設けられているのか、歩合給への影響はあるのかといった点は、会社ごとに扱いが大きく異なるようです。この記事では具体的な金額には触れませんが、こうした制度は入社してから初めて知るのではなく、事前に確認しておくべき重要な項目だと感じています。安心して働き続けるためにも、良いことばかりでなく、こうした「もしもの時」の扱いについても、面接の段階で遠慮せず質問しておくことをおすすめします。事故は起きないに越したことはありませんが、車を使う仕事である以上、可能性がゼロとは言い切れません。起きてほしくないことだからこそ、あらかじめ制度を知っておくことで、いざというときに落ち着いて対応できるのではないかと思います。保障給にせよ事故費用にせよ、共通して言えるのは、「良い条件かどうか」を金額だけで判断しないということです。同じような金額に見えても、条件の細かさや適用範囲は会社によって驚くほど違います。数字の大きさだけに目を奪われず、その数字がどんな前提のもとに成り立っているのかまで確認する姿勢が、後悔のない会社選びにつながるのではないかと思います。

気にしすぎなくてよかったこと

人間関係は不安だったが問題なかった

入社前、私が特に不安に感じていたのは職場の人間関係でした。年齢層も経歴も異なる人たちが集まる職場で、うまくやっていけるだろうかという心配は正直ありました。ですが、実際に働き始めてみると、その不安は杞憂に終わりました。それぞれが個別に営業に出る仕事の性質上、必要以上に距離を詰められることもなく、かといって孤立するわけでもない、ちょうどいい距離感で付き合える関係を築けています。心配していたほど気を張る必要はなかったというのが、正直な実感です。もちろん職場によって雰囲気は異なると思いますが、少なくとも私の場合は、過度に身構えていた分、拍子抜けするくらい自然に馴染むことができました。入社前は口コミサイトなどで人間関係の不安をあおるような書き込みを目にすることもあり、それが余計に不安を大きくしていた面もあったように思います。実際に飛び込んでみないと分からないことも多いのだと、この経験を通じて感じています。

通勤は自転車か電車で十分だった

通勤についても、入社前は少し気になっていた点でした。しかし実際には、自転車または電車で問題なく通うことができています。特別な移動手段を用意する必要もなく、普段の生活の延長線上で無理なく通勤できているという点は、想像していたよりもハードルが低かった部分です。会社によって立地や最寄り駅からの距離は異なると思いますが、少なくとも私自身は、通勤の面で困ったという記憶はほとんどありません。営業所の場所は会社選びの際に気になりやすいポイントではありますが、過度に神経質にならなくても、多くの場合は無理のない範囲でやりくりできるものだと感じています。

二種免許の費用負担も確認しておきたい

タクシー会社を選ぶうえでは、二種免許の取得費用を会社が負担してくれるかどうかも大切な確認ポイントです。私の場合は、二種免許の取得費用を会社が負担してくれて、返還義務もありませんでした。免許取得のためにまとまった費用を自分で用意する必要がなかったことは、この仕事に踏み出すうえで大きな安心材料になりました。ただし、この扱いも会社によって差があり、一定期間の勤務を条件に返還を免除する形を取っているところもあるようです。「会社負担」という言葉だけで安心せず、その負担が無条件のものなのか、勤務継続などの条件付きのものなのかまで、あわせて確認しておくことをおすすめします。二種免許取得の具体的な流れや難易度については、タクシーの二種免許は難しい?会社負担で取った私の場合で詳しくお伝えしていますので、あわせて参考にしていただければと思います。

振り返って思うこと

こうして振り返ってみると、入社前に不安に感じていたことと、実際に大変だったことは、意外と重ならないものでした。あれこれ想像して身構えていた人付き合いや暮らしの面は、思っていたよりもすんなりと乗り越えられました。その一方で、日々の営業のしやすさや、いざというときの取り扱いに関わる制度面は、当時の私が想像していた以上に会社ごとの違いが大きく、もっと深く聞いておくべきだったと感じる部分でした。求人票に書かれている情報だけでは分からないことのほうが、実は多いのかもしれません。会社説明会や面接の場は、こちらが評価される場であると同時に、こちらが相手を見極める場でもあります。気になったことは遠慮せずに質問し、納得したうえで次の一歩を踏み出せるかどうかが、入社後の満足度を大きく左右するのではないかと、自分の経験を振り返って感じています。

まとめ

タクシー会社を選ぶ際は、勤務形態の決め方や変更のしやすさ、無線・アプリ配車の体制、保障給や事故費用といった制度面をしっかり確認しておくことが、入社後の安心につながります。一方で、人間関係や通勤といった点は、私自身の経験としては心配しすぎる必要のない部分でした。何を重点的に確認し、何は実際に働きながら見ていけばいいのか、この記事が会社選びの判断材料の一つになれば嬉しく思います。転職は誰にとっても不安の伴う決断ですが、確認すべきところをきちんと確認できれば、その不安の多くは事前に取り除けるはずです。タクシー運転手という仕事そのものについてはタクシー運転手はきつい?現役ドライバーが語る本当の理由と乗り越え方を、隔日勤務の実際の過ごし方についてはタクシー隔日勤務の休憩時間、何してる?3時間の過ごし方もぜひご覧ください。

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